私たちが蕎麦作りの上で何よりも大切にしていること、それは「香り」です。蕎麦の持つ豊かな香りは、お客様に至福のひとときをお届けするための大切な要素だと考えています。
「樹庵」では、創業以来「挽きたて、打ちたて、湯がきたて」の“三タテ”を徹底しています。この“三タテ”こそが、蕎麦の香りを最大限に引き出すための秘訣なのです。
まず「挽きたて」。蕎麦粉は時間とともにその香りや味が失われやすい非常に繊細な食材です。そのため、私たちはその日に使う蕎麦粉を毎朝丁寧に石臼で挽いています。殻付きの玄そばを粗く挽いたものと、むき身を細かく挽いたものを絶妙なバランスでブレンドすることで、蕎麦本来の風味と香りを余すことなく閉じ込めることができます。
次に「打ちたて」。蕎麦は打ってから時間が経つと、香りや食感が落ちてしまいます。樹庵では、お客様にお出しする蕎麦をその日の朝に手打ちしています。しかし、打ってすぐに湯がくのではなく、少し時間を置くことで、蕎麦の熟成が進み、より一層風味豊かな蕎麦に仕上がります。
そして「湯がきたて」。蕎麦は湯がいた後も、時間との勝負です。手際よく冷水で締め、水気をしっかりと切ることで、蕎麦本来のコシと香りを保ちます。お客様の元へ最高の状態でお届けするため、提供までのスピードにもこだわり、常に作りたての美味しさをご堪能いただけるよう心がけています。
「樹庵」では、これからも蕎麦の持つ奥深い香りの魅力を追求し、お客様に最高の体験をお届けできるよう、日々精進してまいります。ぜひ一度、私たちが心を込めて作り上げた、香り高い蕎麦をご賞味ください。